4月25日より、3回目となる新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発令されました。
今回、対象となるのは、東京・大阪・兵庫・京都の4都道府県。期間は、5/11までの2週間ほどとなります。
2021年、年明けから2回目の緊急事態宣言。そして今回、3回目の緊急事態宣言が発令された今、不動産価格はどうなっていくのでしょうか?
年明け早々に緊急事態宣言が発令された2021年。2020年4月に1回目の宣言が発令された際には、不動産流通は停滞しました。
しかし実は、2度目の緊急事態宣言が発令されていた2021年1月~3月の間、不動産価格はかつてないほどの活性化と高騰を見せていたのです。
首都圏中古マンションの2021年1月~3月期の成約数は、前年比「+12%」と大きく数値を伸ばしました。1月~3月期としては、過去最高の流通数となっています。
さらに成約㎡単価についても、前年比「+5.9%」と大幅に高騰しました。
一方で、首都圏中古戸建については、成約数の上昇率が中古マンション以上に著しく前年比「+27.8%」。こちらも過去最高の成約数となりました。
価格は前年比「+7.9%」と、マンションの上昇率を上回っています。
価格の高騰は「東京23区のみ」など局所的に起きているわけではありません。
こちらは、首都圏都道府県別の中古マンション成約㎡単価の推移を表したものです。
東京区部の上昇率がやはり大きくはありますが、すべての都道府県で1回目の緊急事態宣言下であった2020年Ⅱ期(4月~6月)にやや価格を落としたのち、高騰傾向が継続していることがわかります。
続いてこちらは、首都圏中古戸建のグラフ。
中古戸建についても同様の推移が見られますが、全エリアで1回目の緊急事態宣言後の上昇率がマンション以上に大きくなっています。
とくに東京多摩や横浜市・川崎市エリアは、価格の高騰が顕著です。
東京カンテイ(東京・品川)が22日発表した3月の中古マンション平均希望売り出し価格(70平方メートル換算)は、首都圏で2月より3.3%高い4021万円だった。上昇は7カ月連続で、4000万円台に乗るのは2002年の集計開始以来初めて。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生活様式の変化で、都心だけでなく郊外物件の人気も高まっており、首都圏全域での価格上昇につながったとみられる。2021年4月22日日経新聞
各メディアでも、中古物件価格の高騰が報じられています。
上記のことに鑑みれば、今回、3回目の緊急事態宣言が発令されたことによる中古不動産流通と不動産価格への影響はそう大きくないとみられます。そして、このまま高騰傾向を維持することも十分考えられるシナリオでしょう。
いずれにしても、今は日本経済の激動期。不動産売却をお考えの方は、ぜひ一度「今」の価格を知るために売却査定をしてみてはいかがでしょうか。
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